1月29日(木)2025年度ゼロエミッション研究会第5回勉強会を開催

ゼロエミッション研究会

あらゆる廃棄物を原材料などとして有効活用することにより、廃棄物を一切出さない資源循環型の社会システム=「ゼロエミッション」
当財団では、ゼロエミッションの実現に向けて、2017年より食品小売業・外食産業の店舗から発生する廃棄物(特に食品循環資源)の発生抑制・資源循環・適正処理の手法を学ぶ場として、「ゼロエミッション研究会」を開催しています。

 

第5回ゼロエミッション研究会

1月29日(木)に今年度5回目となるゼロエミッション研究会を開催しました。45社84名の方にZOOMとのハイブリット勉強会にご参加頂きました。廃棄物関連法令をご専門とされる弁護士の佐藤泉先生にお越しいただき、「廃棄物関連法令の最新の動向と事例の紹介」についてご講演頂き、SEF事務局からは2025年度の取組についてお話いたしました。

「廃棄物関連法令の最新の動向と事例の紹介」                                                        佐藤泉法律事務所
佐藤 泉氏

環境法の概要に環境基本法という法律があり、環境基準を定めていて、この基準まで公害を防止しなければいけないという基準値を定めている。この環境基準を守るというのが環境法の一大原則である。大気汚染や土壌汚染などや廃棄物など。廃棄物は他の問題と違い、国民全員が出すので、排出抑制だけではなく、マネジメントが重要。規制というよりはマネジメントの法律であるという特徴がある。また、最近は地球環境問題が話題となっていて、温暖化対策・生物多様性など、再生可能エネルギーや省エネを進める等の法律となっている。現在環境省が取り組んでいるのは再資源化をもっと強化する法律にしなければいけないので、この評価の仕組みをさらに加速化しようという法改正の動向がある。

循環型社会というのは環境省あるいは国としては国家戦略だとしている。令和6年に作られた閣議決定では、天然資源の再主と加工が生態系にも地球にも一番ストレス。資源効率性を高める取り組みが必要。日本は国連の考え方に沿って、資源効率性を向上させるという取り組みを宣言しており、日本が率先してやるということを国連会議で表明している。このような環境資源は今までの3R、廃棄物を削減してリユースしてリサイクルするという状態からの脱却を目指している。廃棄物や再生資源がないと循環しない。今の廃棄物処理法の大きな転換期はその適正処理ではなく、どうやって廃棄物を効率よく集めるか、集めた廃棄物をいかに動脈産業に送るかが廃棄物処理業界の使命だと大きく変わってきている。カーボンニュートラルとは温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡されることで、石油や石炭、天然ガスを全くつかわないことは実質的に不可能。再生可能エネルギーをどう活用するか、企業は排出量取引で達成できない目標を2026年から一部義務化となる。非常に厳しい資源の争奪戦に巻き込まれている。

廃棄物処理法は清掃法という町をきれいにする、市町村が税金で衛生を守るという責任のもとにできた法律。一般廃棄物と産業廃棄物があり、一般廃棄物は家庭系と事業系に分かれている。産業廃棄物は種類が分かれており、排出事業者責任の本質である。無許可業者を取り締まることも重要。参考になるのがもっぱら物という制度で、昔から資源利用されていたくず鉄や空きびんなど無許可で扱えるようなの、昔扱っていた業者が許可を持っている場合が多い。広域認定制度は製造者が対象となる制度で、消火器やパソコンの一部やバッテリーなど、下取りという制度は商習慣のため法律の制度ではない。容器包装リサイクル法が最初にでき、一般人が対象になっている特殊な法律。事業系のものは対象外。家電リサイクル法は大型家電が対象で小売店が回収する特殊な制度、一廃も産廃も小型家電リサイクル法が対象。この法律の課題は、買い替えを伴わない場合は厄介である。自動車リサイクル法は既存のディーラーや解体業者を活用した制度のため、昔と変わっていない。建設リサイクル法は建設業界の制度、食品リサイクル法は食品メーカーと飲食店の食品残渣を主に対象としている。小型家電リサイクル法は、携帯電話などだが、リチウムイオン電池があり少し停滞している。太陽光パネルリサイクル法が昨年国会で審議予定であったが、見送られている。新しい太陽光パネルは100%中国製。中国製のパネルは有価を含まないためリサイクルしにくくコストに合わないのが課題。
プラスチック資源循環法が2021年に制定された。設計・製造段階では環境配慮型商品への転換、製造事業者への努力義務となっており、認定制度を全年施工されてから1件も認定はない。販売提供段階では、使い捨てプラの抑制、小売業者・サービス業者への努力義務となっている。排出・回収・リサイクル段階では、自治体と廃棄物処理業者の努力義務となっているが、認定制度を作ったが道半ばという感じである。再資源化事業等高度化法が2024年に制定された。特定の産業廃棄物処理業者に再資源化状況を報告することを義務化している。産廃処分年間1万トン以上、廃プラは1,500トン以上の中間処理業者に限定される。再生資源を確保し、利用するための認定制度を3つ創設。類型1は合理的に運搬して動脈産業に届ける事業。類型2は再資源化事業の創出が必要な廃棄物を指定して再資源化事業。類型3は廃棄物処理施設の高度化を促進。資源有効利用促進法が2025年に改正された。再生資源の利用を義務化する。環境配慮設計についても認定制度を作っている。GX(グリーントランスフォーメーション)に必要な原材料の再資源化の促進は認定を受けたメーカーに対して廃棄物処理法の特例制度。CE(サーキュラーエコノミー)コマースを促進は事業者類型ごとに満たすべき基準を設定する。リ改正が実施されているのは、廃棄物処理法の施行規則の改正。契約書の記載事項と電子マニフェストの報告事項。産業廃棄物の書類委託契約書いついては、適正処理に必要な情報の追加があり、2026年1月施行。排出事業者がPRTR法に基づく報告義務のある場合は、その情報を委託契約書に記載し提供する。電子マニフェストの改正、処分業者が再資源化情報を追加して奉公する。中間処理業者は、最終処分までの再資源化情報を報告する。廃棄物業界では熱中症対策も改正が進んでいる。リチウムイオン電池の総合対策パッケージが令和7年12月に全省庁で行われた。製造・輸入・販売時の対策、使用時の対策、廃棄時の対策、処理・再利用の対策を行う。食品リサイクル法の新たな基本方針が2025年3月に公布された。事業系食品ロスの削減目標は2030年までに6割減、当初2030年度目標5割減達成済。食品ロスの取組推進、食品関連事業者の取組の開示強化、再生利用率等の実施率ついても新しい目標値を作る等のお話をしていただきました。

 

 

「小食品廃棄をない持続能な社会を目指して」                                                      福岡・山口の食品サイクルループ認定と未利用食品活用の新たな挑戦
SEF事務局

食品リサイクルループの拡大として福岡・山口エリアでの新規認定取得について、未利用食品の利活用として「もったいないおかずプロジェクト」についてお話しました。資源循環事業とは外食・小売業を中心に共同食品リサイクルループを構築している。1店舗当たりの発生量が少ないため集めるのが大変、いろいろな種類の食品残渣が発生するためリサイクルしにくい、食品遺体のゴミも多く発生するため分別が大変など1社だとリサイクルが難しく課題がある。食品リサイクルループは地域内で食品残渣を廃棄せず、資源として循環させる仕組み。流れとしては排出事業者(外食・小売などの食品関連事業者)から収集運搬事業者が運び、リサイクラーが処理をする。リサイクラーで飼料や肥料にし、農地産業者で使用し生産された農畜産物を買い戻し製品にして消費者に提供する流れとなる。食品関連事業者・再生利用事業者・農業生産者がそれぞれの役割を果たすことによって、リサイクルの環が完成し、回りづづけられる。食品関連事業者は分別をし品質を保持した上でリサイクラーへ渡す。適正に管理した食品残渣が届けば良質な飼料や肥料が作られる。その良質な飼料・肥料を使用して農業生産者がおいしい卵や野菜・肉の生産をする。良い品質の商品ができることにより、食品関連事業者が再び購入でき、商品を提供できる。食品リサイクルの環が回り続ける。再生利用事業計画(食品リサイクルループ)認定制度とは、食品関連事業者が、肥飼料等製造業者及び農林漁業者等と共同して、食品関連事業者による農畜水産物等の利用の確保までを含む再生利用事業計画を作成し、大臣登録を受け、計画的な再生利用を促進する制度。認定を受けると廃棄物処理法の特例を受けることができ、大臣認定を受けた再生利用事業計画の範囲内で収集運搬に係る許可を不要とするという特例が受けられる。一般廃棄物は自治体の中で回収し処理をするというルールがあるが、再生利用事業計画を取得し認定をいただくと、廃棄物処理法の特例を受けて広域への収集運搬も可能となる制度。福岡市、山口市・宇部市のループ、昨年の12月新規認定を取得した。福岡市のループでは資さん8店舗、ワタミ3店舗の2社での申請。処理は環境エイジェンシーで飼料化しており、霧島エッグにて鶏卵の生産をしている。その鶏卵を使用して資さんやワタミでも使用している。山口市・宇部市のループでは資さん2店舗、ワタミの1店舗の2社での申請。処理はアースクリエイティブで飼料化し、霧島エッグにて鶏卵の生産をしている。

「もったいないおかず」プロジェクトは未利用総菜の品質を保持した状態で冷凍し、物流・保管・寄贈の仕組みづくりについて、取り組みをしている。目標は温度管理、衛生管理が必要な調理済総菜の向上で発生する未利用食品を中継地点を介して、あるエリアの子ども食堂等に寄贈する事業としての先駆的なモデルの構築。目的は弁当工場で製造された総菜のうち盛り切れず未利用となった冷蔵の総菜を冷凍・保管し寄贈する仕組みを構築することで製造現場における食品ロスを削減し社会福祉に貢献する。工場の未利用食品は食品残渣日量500㎏のうち100㎏発生しているが、全て飼料化に回っていた。これを寄贈につなげることで調理済総菜のリサイクル以外の新たな未利用食品の活用を確立させる。取組みについて①調理済総菜の提供②寄贈先からの発注・受注、商品発送の仕組み③物流方法の確立④寄贈の法的リスクの確認⑤子ども食堂での提供。送り込みをするにあたり、冷蔵では消費期限がすぐきてしまうため、冷凍での保管と送り込み、寄贈を行い、既存の冷凍便を活用することとした。実施施設はワタミ本社の周辺の4施設に協力をいただいている。寄贈の流れはワタミの工場で出た未利用食品を冷凍し、冷凍便にて直接子ども食堂に提供している。合意書締結から寄贈について、合意書は直接説明に行き、寄贈の手続きを行った。商品表示は法律も確認しながら進め、消費期限やアレルゲン等最低限は表記した。湯煎調理し寄贈してもう一連の流れも確認した。いずれは受発注の仕組みを確立させ、物流センターをハブに前後区の支援施設へ寄贈、物流負荷を抑え、製造業から発生する食品ロス削減に寄与する取り組みにしたい。現在は食品残渣は再生利用事業等に回っていてリサイクルはされているがロスの削減は進んでいない等の話をしました

 

参加企業からの声

「環境関連法制度体系から個別法の最新情報まで段階的に説明いただけて、理解が深まりました。また最新の時事情報と絡めた説明で、商談のネタとしても大変有意義な情報をいただけました。」「大変わかりやすく、気になる情報が満載の時間でした。」「改めて、法令の整理、確認と新しい法令のご講演をいただき、大変勉強になりました。「公式な最新情報と、「裏話」というか世界視点での実状も共有していただき、現状の把握に非常に有意義でした。」などの感想を頂きました。

 

2025年度 ゼロエミッション研究会                                                  

2025年度のゼロエミッション研究会は、3月19日(木)を予定しております。

ご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

ご参加の程お待ちしております。

 

募集中のイベント・ボランティア

イベント・ボランティア報告

このページの上部へ