5月28日(木)2026年度ゼロエミッション研究会第1回勉強会を開催
ゼロエミッション研究会
あらゆる廃棄物を原材料などとして有効活用することにより、廃棄物を一切出さない資源循環型の社会システム=「ゼロエミッション」
当財団では、ゼロエミッションの実現に向けて、2017年より食品小売業・外食産業の店舗から発生する廃棄物(特に食品循環資源)の発生抑制・資源循環・適正処理の手法を学ぶ場として、「ゼロエミッション研究会」を開催しています。
第1回ゼロエミッション研究会
5月28日(木)に今年度1回目となるゼロエミッション研究会を開催しました。42社75名の方にZOOMとのハイブリット勉強会にご参加頂きました。「SEFの今年度の取り組み 食品リサイクルループ」としてSEF事務局よりお話させていただきました。「新たなる静脈物流へ」について、SEF理事でアーバンベジ株式会社の志岐秀明氏に、「半径2kmの「おいしい循環生活」で持続可能な食循環をつくる」について、 ローカルフードサイクリング株式会社の平由以子氏に、情報共有として農林水産省新産業・食品産業部外食・食文化課長森幸子氏にご講演いただきました。
- 「SEFの今年度の取り組み 食品リサイクルループ」 SEF事務局
SEFの活動内容についてお話しました。特に資源循環事業について、ゼロエミッション研究会をベースに食品リサイクルループについての説明をいたしました。また、森林再生事業として森林アカデミーについて、6月18日の実地研修についても説明しました。
- 「新たなる静脈物流へ」 SEF理事
アーバンベジ株式会社 志岐 秀明氏
ループを作っていく上での課題は収集・運搬に関する事、物流である。20年前は一般廃棄物として可燃ゴミ・不燃ゴミ・資源ゴミの3つであったため車両も3台で足りていた。収集運搬の黄金時代であった。現在は可燃ゴミ・プラ類・生ゴミ・瓶缶・ペットボトルなど少なくとも車両が5台必要。それに伴って人も2倍必要。運転手不足や運転手の教育、スポット業務増加など課題解決が急務である。収集運搬会社へのヒヤリングでは運転手の高齢化・人材不足・労働環境の改善など深刻な問題がある。排出者の心得として、廃棄物処理コストの増加・毎日回収は見直される・保管できる環境にする・食品リサイクルの推進、脱焼却への責任強化が必要となってくる。
静脈物流改革案として、ライバル会社で保管積み替えをしてはどうかという案。参加企業の物流センターなどに保冷庫を設置し、そこへ運び10数店舗まとめて回収ができる。名古屋・京都・23区でのループが可能ではないか。減量減容大作戦案として各店舗で計量したのち、機械を使って減量化すると、回収頻度が減らせる。または回収ゼロの場合も。ドライババーも不要となりCO2削減にもなる。ただ機械が高いので共同利用方式にしてはどうか。ストック方式案として、各店舗で計量して記録後、各店舗でストック。保冷庫の設置やプラや紙類の圧縮など回収する回数を減らす。ただし場所の問題や匂いや衛生問題など課題もある。
排出事業者が方法を考えないと処理業者だけでドライバー不足や人材不足を解決していくのは難しい。ゼロエミッション研究会メンバーでプロジェクト委員会を発足してはどうか。各企業単独では問題解決するための不安要素が多くある。会員企業には処理業者も多くおり、本質的な話もできる。各省庁とのパイプもあり互いに協力しあえる。経営者に説得する材料や資料が必要とのお話をしていただきました。

- 「半径2kmの「おいしい循環生活」で持続可能な食循環をつくる」 ローカルフードサイクリング株式会社 平 由以子
栄養循環の3ステップとし、①生ゴミをコンポストへ、②堆肥が生まれる、③地域の畑・庭へ還元を活動範囲2キロに仕切って楽しく循環することを目標としている。半径2キロとは①物事を自分ごとと捉えられる範囲、②定期的に週に数回行く場所、③顔が見えるコミュニティや二ホンミツバチの行動範囲や福祉の送迎サービスなどの生活範囲。
LFCコンポストは1日1分でできる持続可能な未来づくり。デザインはベランダで映えるスタイリッシュバック型、生ゴミを入れて混ぜるだけで簡単、無料LINEサポートで専門家が質問に即答なと、30年の実績がある。ユーザーからはゴミが減り、臭いからも解放。狭いマンションのベランダでも無理なく行える。子どもの環境教育としてもコンポストを行っている。生ゴミは家庭ゴミの4分の1を占め、ほとんどが焼却されているため、焼却効率が低下している。
令和6年度農山漁村振興寄附金の支援を受けた「循環型コミュニティガーデンがもたらすウェルビーイング効果に関する実態調査 -持続可能な地域・環境循環モデルの実証的研究-」の結果について説明していただきました。ウェルビーイングとは身体的・精神的・社会的に満たされた「よい状態」を指す包括的な状態をいう。コミュニティガーデンに参加されている方に、デジタル庁が出している幸福度尺度(アンケート)を行った。コニュニティーガーデンに参加されている方は全国平均の2点以上上回っている。参加回数が多い方ほど点数が上がっている。未来の幸福度が上がっていて、未来が明るいという風に感じられる。コニュニティーガーデンは色んな楽しみ方が出来る場所になっている。地域とのつながりにも役に立っている。防災の実際の都市機能としても役に立っている。いろんな意識や気持ちの変化があった人ほど幸福度が高い結果が出ている。循環型コニュニティーガーデンは幸せの循環拠点でもある。
コンポスト活動はいろんな自治体とも行っているなどのお話をしていただきました。

- 「情報共有」 農林水産省新産業・食品産業部外食・食文化課長 森 幸子氏
最近の食品ロスリサイクルをめぐる状況についてご紹介いただきました。食品廃棄物と食品ロスの発生量は令和5年度推計で、食品廃棄物の発生量は1,426万トン、食品ロスの発生量は231万トンとなっている。リサイクルも食品産業全体で9割の再生利用等実施率となっている。廃棄物の発生量1,426万トンのうち大勢が飼料・肥料でリサイクルされている。食品廃棄物等の発生抑制に向けた取組の情報連絡会をおこなっており、ロス削減の取組を進める上での課題の共有や解決策を共有する場となっている。関係者が連携をして取組ために関係者が広く集まって情報交換する会となっている。ゼロエミに前に行っていた連絡会では食べ残こしの持ち帰りについて、mottECO(モッテコ)の概要を説明いただきました。消費者庁と厚生労働省で、民事上及び食品衛生法等の行政法規上留意すべき事項や食品衛生に関する留意事項を管理したガイドラインを策定し、事業者の懸念点が解消できるようにした。ポイントとして、事業者は①衛生面に関する注意事項の説明、②清潔な容器や器具を提供、③食品は持ち帰りに適しているかの確認が必要である。消費者は①持ち帰りにおける食品の管理は基本的に消費者にある、②食べ残し持ち帰りサービスを提供するお店も積極的に選ぼうなどリスクへの理解と説明事項の遵守が求められている。この取組は外食事業者・消費者・自治体それぞれにとってメリットもある。消費者がより利用したいと思う飲食店は「食べきれなかった料理を持ち帰りできる:と回答した方が7割になった。
プラスチック容器のリサイクルにも力を入れている。プラスチック製品全体の4分の1以上が食品容器包装で占めている。ペットボトルは再生利用が進んでいるが、容器包装はあまり進んでいない。農水省が昨年秋から容器包装のプラスチック製品めぐる情勢や資源循環に向けたタスクフォースを立ち上げて、どのように再生利用を進めていくか意見交換をする場を設定している。容器包装の再生が進んでいない課題を共有して進めていっている。プラスチック資源循環については、環境保全の観点で進めていく、今ある資源を大切に使っていく、国際的な資源の獲得競争においても再生財を作っていくということ、再生プラスチックを推進していくことが今までになく重要になってきている。プラスチックの資源化に向けた大きな流れとして、これまでの薄肉化したり軽量化するというリデュースの取組と、再生利用をさらに進めていくということが国の方針として議論されているなどのお話をいただきました。

参加企業からの声
「センターで保管するという案ですが、大変魅力的で、実現できたら参加させていただきたいと思いました。」「静脈物流の活用については、弊社でも検討しなければならない課題の1つと改めて感じさせていただきました。」「お恥ずかしながら、持ち運びできるコンポストがある事を初めて知り、大変参考になりました。」「個店での食品残渣、堆肥化は回収、コストにおいて課題が多く、今回の講演が大変勉強になりました。」「当社も、菓子パンやサンドイッチの包装で使用しているため、軟質プラスチックの分別・再利用に課題を感じていますが、まだ具体策を見いだせておりませんでした。」「今後、プラスチックの再生利用も重要になってくると思うので、情報提供でき、良かった。などとご意見をいただきました。
- 2026年度 ゼロエミッション研究会
2026年度のゼロエミッション研究会は、7月23日(木)を予定しております。
ご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
ご参加の程お待ちしております。
- 2026年8月14日
- カテゴリー: イベント・ボランティア報告, 事業活動報告, 資源循環事業
- タグ: セミナー








